
守祐陽選手とは?プロフィールと経歴を徹底解説
陸上短距離界に現れた新星、守祐陽選手は、その高いポテンシャルと着実な成長で注目を集めています。
彼はどのような経緯で陸上の世界に入り、現在の活躍に至ったのでしょうか。ここでは、守祐陽選手の基本的なプロフィールから、その陸上キャリアの道のりを詳しくご紹介します。
守祐陽選手の基本的なプロフィール(身長、出身など)
守祐陽選手は、2003年12月14日生まれ、千葉県白井市出身の21歳(2025年7月現在)です。身長は172cm、体重67kgと、スプリンターとしては比較的小柄ながらも、そのパワフルな走りで多くの注目を集めています。現在は大東文化大学に所属し、男子100mを専門とする選手です。
陸上を始めたきっかけは?中学・高校時代の陸上キャリア
守祐陽選手は、小学校まではサッカーに取り組んでいましたが、チームが弱く、個人競技に挑戦したいという思いから、中学で陸上を始めました。走ることが得意だった彼は、タイムが縮まることに喜びを感じ、陸上に夢中になっていきました。特に、自分が努力すれば結果が変わるという陸上の魅力に強く惹かれたといいます。
中学時代は100mと200mに打ち込み、中学3年時には200mで全国中学校体育大会に出場しました。この全国大会出場が、彼が高校でも陸上を続けることを決めるきっかけとなります。
高校は短距離の強豪校として知られる千葉県の市立船橋高校へ進学。高校3年時の2021年には全国高校総体100mで8位に入賞し、高校陸上界のエースとして名を馳せました。
大東文化大学での活躍と現在の所属
高校卒業後、守祐陽選手は2022年から大東文化大学に進学し、2025年7月現在も同大学に所属しています。大学入学後は、2021年東京オリンピック100m代表の多田修平選手らとともに練習を重ね、その技術と精神力を磨いてきました。
特に、多田修平選手が怪我をしても気持ちを落とさず、大舞台に強いという点から多くの学びを得ていると語っています。大学2年時には関東インカレ2部100mで優勝を果たすなど、大学でもその実力を遺憾なく発揮しています。
守祐陽選手の主要な競技結果と自己ベスト
守祐陽選手の魅力は、その驚異的な記録と着実な成長にあります。ここでは、彼のこれまでの主要な競技結果と、特筆すべき自己ベストについて詳しく見ていきましょう。
100mの自己ベストと主な記録推移
守祐陽選手の現在の公認自己ベストは10秒13です。この記録は2024年の国内トップ選手が集う織田記念でマークされました。高校時代から着実にタイムを縮めてきた守祐陽選手は、大学に入ってからも安定したパフォーマンスを見せています。特に、関東インカレ2部100mでの優勝経験は、彼の成長を象徴する出来事といえるでしょう。
追い風参考記録9秒97の衝撃
2025年5月10日に行われた関東学生対校選手権(関東インカレ)の男子100メートル2部決勝では、追い風3.9メートルの参考記録ながら9秒97をマークし、優勝しました。
これは追い風参考記録ではありますが、参考記録を含めれば日本人8人目の“9秒台”という快挙であり、会場に大きなどよめきが起こりました。守祐陽選手自身も「驚き8割、うれしさ2割。走っていて気持ち良かった」と語り、初めて体感する9秒台の世界に興奮を隠せない様子でした。
この記録は、守祐陽選手が公認で9秒台を出す日も近いことを強く予感させるものでした。
日本選手権での活躍と決勝進出の記録
2025年7月4日から開催された第109回日本選手権の男子100m準決勝3組では、守祐陽選手(大東大)が10秒20(-0.1)で1着通過を果たし、決勝進出を決めました。この組には、日本記録保持者の山縣亮太選手(セイコー)や、予選で高校歴代3位タイの記録をマークした清水空跳選手(星稜高2石川)など、実力者が揃う中での見事な勝利でした。
2着には0.01秒差で桐生祥秀選手(日本生命)が入り、守祐陽選手と共に決勝へ進出。さらに、10秒24で3着の関口裕太選手(早大)もタイムで拾われ、決勝の舞台へ駒を進めました。守祐陽選手の日本選手権での活躍は、彼が日本のトップ選手の一員であることを改めて証明しました。
守祐陽選手の強みと走りの特徴
守祐陽選手が短距離界でこれほどまでに注目される理由は何でしょうか。彼の走りの特徴と、精神面での強さがその答えを解き明かします。
後半の伸びが持ち味のスプリンター
守祐陽選手の最大の強みは、後半の伸びにあります。
スタートから顔が上がり始めてからの加速力、特に20m~40m地点でのグンとスピードが上がる感覚は、彼自身も自分の強みだと語っています。高校時代には、顔を上げるタイミングを自然なものに変えることで、後半の失速を防ぎ、安定したレース運びができるようになりました。この後半の圧倒的な加速が、彼が終盤にライバルを引き離す要因となっています。
メンタル面の成長と大舞台での強さ
陸上競技、特に100mはコンマ数秒を争うシビアな世界であり、メンタル面の影響が大きい競技です。守祐陽選手は、市立船橋高校で顧問の後藤彰英先生から受けた指導を通じて、メンタル面で大きく成長しました。
特に、周囲の注目を意識して自分の走りに集中できない時に、後藤先生から「お前はまだチャンピオンじゃない」「チャンピオンこそ自分に集中するんだ」と檄を飛ばされたことで、周りを気にせず、無心でレースに臨むことの重要性を学びました。この経験が、彼を大舞台にも強い選手へと成長させました。つらい練習に耐え抜くことで、自然と精神的な強さも身についたと守祐陽選手は語っています。
多田修平選手から学んだこと
守祐陽選手は、大東文化大学で2021年東京オリンピック100m代表の多田修平選手(住友電工)と練習を共にしています。多田修平選手はスタートダッシュに定評がありますが、守祐陽選手は「真似している意識はないけど(走り方が)似ていると言われる」と語っています。
守祐陽選手が多田修平選手から特に学んだのは、「怪我をしても気持ちを落とさず、大舞台にも強いところ」だといいます。憧れの選手と同じ環境で練習することで、技術だけでなく、一流アスリートとしての心構えも身につけているのです。
守祐陽選手の今後の展望と目標
現在、日本の陸上短距離界は若手選手の台頭が著しく、守祐陽選手もその中心の一人です。彼は今後、どのような目標を掲げ、どのように進化していくのでしょうか。
世界選手権に向けた挑戦
守祐陽選手の喫緊の目標は、9月に東京で開催される世界選手権への出場です。世界選手権の参加標準記録は10秒00であり、このタイムを突破した上で、7月上旬の日本選手権で3位以内に入れば、初の代表内定となります。
彼は個人種目だけでなく、リレーでの出場も目標に掲げており、世界の大舞台で自身の力を試すことを強く望んでいます。日本選手権での決勝進出は、その目標達成に向けた大きな一歩となりました。
9秒台への期待と着実なタイム短縮
追い風参考記録ながら9秒97をマークしたことで、守祐陽選手が公認で9秒台を出すことへの期待は高まっています。彼自身も「まずは10秒0台をしっかり出したい。着実にタイムを縮めたい」と語り、足元を見つめながら一歩ずつ前へ進む姿勢を見せています。
体重を2キロ増量し67キロにするなど、体の厚みも増したことで、さらなる記録更新への準備を着々と進めています。非公認とはいえ9秒台を体感したことは、彼の今後の成長に大きな影響を与えるでしょう。
日本人トップ選手としてのライバルたち
守祐陽選手の同年代には、関東インカレ1部決勝で9秒95(追い風参考)をマークした柳田大輝選手(東洋大)など、有力な選手が多数います。「同期に強い選手がいるのはうれしいこと。一緒に走るなら負けたくない」と語るように、切磋琢磨し合えるライバルの存在が、守祐陽選手のさらなる成長を促しています。
彼らが日本の短距離界を牽引していく存在となることは間違いありません。
守祐陽選手に関するよくある質問
守祐陽選手の出身高校は?
守祐陽選手の出身高校は、千葉県を代表するスポーツ強豪校である市立船橋高校です。市立船橋高校では陸上部に所属し、短距離選手としてその才能を開花させました。
守祐陽選手が所属する大学は?
守祐陽選手は、現在大東文化大学に所属しています。2022年から大東文化大学に進学し、陸上競技部で練習に励んでいます。
守祐陽選手の専門種目は?
守祐陽選手の専門種目は、100メートル競走です。彼は主に100mに焦点を当てており、その中で目覚ましい記録を出し続けています。中学時代には200mの全国大会出場経験もありますが、現在は100mを主戦場としています。